ネルヴァル『阿呆の王』

潤子さん
谷崎です。
夏休みも、残りわずかになってきました。
宿題の、読書感想文はもうできてますか?
図書館には毎日、たくさんの子供達が、読書感想文の本を探しに来ています。
今日は、
「なぁなぁ、オバちゃん。なんか良い本ない?」
と聞いてきた小学生に、脳内でヘッドロックかましながら、下記の本を紹介してやりました。
みなさんも、よろしければ一読してみて下さいね。

阿呆の王 (Serie 《fantastique》)

阿呆の王 (Serie 《fantastique》)

フランスの詩人、ネルヴァル(1808〜55)の、幻の「名作」(裏表紙にそう書いてあるんですよ)。
ネルヴァルは41年に発狂してから、その後、ずっと発作と放浪を繰り返しながら、1855年に縊死体となって見つかるまで、錯乱した意識の中で創作活動を続けてきました。
この本にも、己の狂気に怯える作者の意識が、濃く漂っています。
定価は2800円と少しお高いですが、大きな図書館にはあると思うので、興味ある方は探してみて下さいね。